基本手技をいかに繊細に

■ 手術におけるこだわり

これまで多くの手術に携わらせていただいてきましたが、これからも一例一例に真摯に向き合い続けたいと考えています。
その中で、私自身が一貫して大切にしていることがあります。

それは、常に安定して自分のベストパフォーマンスを出し続けることです。


■ ベストパフォーマンスを「再現する」という考え方

手術において本当に重要なのは、「一度うまくいくこと」ではなく、
どの症例においても安定して良い結果を出し続けることだと考えています。

そのためには、技術だけでなく、手術を取り巻くあらゆる要素を整える必要があります。

例えば、手術を行う場所が変わるだけでも、

  • 使用する器械のわずかな違い
  • 手術室の環境
  • 助手との連携の取りやすさ

といった細かな要素が積み重なり、最終的には仕上がりに差を生む可能性があります。

一つひとつは小さな違いでも、それらが重なれば確実に結果に影響します。
だからこそ、私は「環境に左右されない手術」を意識しています。


■ 道具へのこだわり

その中でも特に重要だと考えているのが、使用する道具の統一です。

例えば皮膚切開で使用するメスの刃は、特定のメーカーの特定の形状のものを選び、必ずそれを使用しています。
手術を行う場所がどこであっても、必要であれば自ら持参します。

メスは一見するとどれも同じように見えますが、

  • 刃先のわずかな形状の違い
  • 表面コーティング
  • 研磨の仕上げ方

といった要素によって、実際に使用した際の感触や切れ味は微妙に異なります。

その違いによって、

  • どの角度で
  • どの程度の力をかけて
  • どのように組織へアプローチするか

が変わってきます。

この「わずかな違い」を積み重ねることが、結果としてより精度の高い手術へとつながっていきます。


■ 切開の美しさが結果を左右する

手術は皮膚切開から始まります。
そしてその最初の一手が、その後のすべてに影響します。

美しく整った切開は、

  • 組織へのダメージを最小限に抑え
  • 縫合の精度を高め
  • 最終的な傷あとをより目立ちにくくする

ことにつながります。

逆に、わずかな乱れがある切開は、その後どれだけ丁寧に縫合しても、完全に取り戻すことはできません。

だからこそ、切開という基本的な操作を最も重要なものの一つとして捉えています。


■ 縫合へのこだわり

もちろん、仕上がりを左右するのは切開だけではありません。
縫合もまた、非常に重要な工程です。

私は、自身で発案した針糸を使用することを含め、症例に応じて最適な材料を選択しています。またベアーメディック社の協力のもと、より安定した皮下縫合によってより綺麗な結果をもたらすことに特化したコンパウンドニードル®の開発にも携わり、皮下縫合における針や糸の役割について熟考を重ねてまいりました。

縫合において重要なのは、

  • 組織の厚みや状態に応じた適切な運針
  • 不必要なテンションをかけないこと
  • 長期的な瘢痕の状態を見据えた設計

です。

単に閉じるだけではなく、どのように治っていくかまで見据えた操作を行うことが重要だと考えています。縫合技術は、職人技でありどこまでも深淵かつゴールがない底なしの世界だからこそ、少しでも良い縫合が成立するために必要な要素を考え続けています。


■ 傷あとまで含めて「結果」と考える

どのような手術であっても、最終的に患者様が感じる満足度には、
「傷あと」の印象が大きく関わります。

形が整っていても、傷あとが目立てば、その結果は十分とは言えません。

だからこそ私は、

  • 切開
  • 操作
  • 縫合

すべての工程において一貫して丁寧に行うことで、
より自然で、美しく、長期的にも満足いただける結果を目指しています。


■ 札幌で手術をご検討の方へ

手術の結果は、技術だけでなく、こうした細かな積み重ねによって大きく左右されます。

札幌で形成外科手術・美容外科手術をご検討の方に対しても、
一例一例に対して同じ水準での手術を提供できるよう、環境・道具・手技のすべてにおいて妥協なく取り組んでいます。

小さなこだわりの積み重ねが、最終的な仕上がりの差につながると考えています。
その違いを、実際の結果として感じていただければと思います。

ゴールなきこだわりの道

■ どこまでも自分にストイックであること

私が大切にしているもう一つの考え方は、
どこまでも自分に対してストイックであり続けることです。

実は私は、自分が行った手術を「好きだ」と思うことはほとんどありません。
たとえ周囲から見て極めて良い結果であったとしても、
そこに満足することはないからです。

手術において「完璧」というものは存在しません。
むしろ、自分の治療を完璧だと言い切るのであれば、
その時点で成長は止まってしまうのではないかと考えています。

どのような結果であっても、

  • もう少しこうできたのではないか
  • あと0.5mmこうであればより良かったのではないか

といった細かな点が必ず見えてきます。

仮に99点の仕上がりであったとしても、
私にとって気になるのは残りの1点です。

しかし、その「満たされなさ」こそが、
次の一例をより良くするための原動力であるとも感じています。

だからこそ私は、その感覚を大切にしながら、
常に100点に限りなく近づけることを目標に、日々の診療に向き合っています。

その結果として、私の手術は、基本となる考え方は変わらないものの、
まったく同じ方法を繰り返すことはほとんどありません。

一例ごとに見直し、わずかな改善を積み重ねていく。
その繰り返しの中で、手術の精度は少しずつ高まっていくと考えています。

これからも、メスを置くその日まで、
現状に満足することなく、変わり続けていきたいと思っています。

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