オトガイ(顎先)は、顔の下半分の印象を決定づける非常に重要なパーツです。わずかな位置や形状の違いでも、横顔や正面のバランスに大きく影響します。
顎先が後退している場合には、口元が前に出て見えたり、輪郭全体がぼやけた印象になることがあります。一方で、過度に突出している場合には、輪郭が強調され、硬い印象を与えることもあります。
オトガイ形成術では、顎先の骨を切離し、前後・上下・左右に精密に移動させることで、顔全体のバランスを整えます。特に横顔においては、鼻先・口元・顎先の関係で評価されるEラインを意識しながら調整を行い、より自然で調和のとれた輪郭を目指します。また正面から見た際のフェイスラインの連続性や左右差の改善にも有効です。
下顎が長く見える、あるいは大きく見える方に対しては、顎先の位置や長さを調整することで、すっきりとした小顔印象へと導くことが可能です。反対に、顎が引っ込んで見える場合には、適度に前方へ移動させることで、横顔のバランスを整え、より洗練された印象をつくることができます。
さらに、輪郭全体の印象を大きく変えたい場合には、下顎角(エラ)形成やVライン形成術などと組み合わせることで、骨格レベルからトータルにデザインすることも可能です。
Vライン形成術は、下顎骨(エラ)から顎先にかけての骨格を整えることで、フェイスライン全体をシャープで洗練された印象へ導く治療です。顔の下半分の輪郭は、正面・斜め・横顔いずれの印象にも大きく影響するため、単に細くするだけではなく、全体のバランスを考慮した設計が重要となります。
エラの張りが強い場合には、下顎角の骨を適切に調整することで、外側への広がりを抑え、すっきりとした輪郭を形成します。また顎先の幅や形状も同時に整えることで、直線的な輪郭から自然な曲線へと移行し、より柔らかく上品な印象をつくることが可能です。
Vライン形成では、骨の削除量だけでなく、どの位置からどのように連続性を持たせるかが仕上がりを大きく左右します。過度な切除は不自然な印象や機能的な問題につながる可能性があるため、顔全体のバランスや軟部組織の変化を踏まえながら、慎重にデザインを行います。
下顔面をすっきり見せたい方や、輪郭にメリハリを持たせたい方に適した治療ですが、より精度の高い仕上がりを目指す場合には、オトガイ形成術を併用し、顎先の位置や形態を同時に調整することが有効です。これにより、フェイスライン全体の連続性が高まり、より自然で完成度の高い輪郭形成が可能となります。
エラ形成術(下顎角形成)は、下顎骨の外側に張り出した部分を調整することで、フェイスラインをすっきりと整える治療です。エラの張りは顔の横幅や下顔面の印象に大きく影響し、輪郭が四角く見える、あるいは重たい印象につながることがあります。
エラ形成では、単に骨を削るのではなく、下顎角から顎先にかけてのライン全体をどのように繋げるかが重要になります。過度に角を落とすだけでは不自然な輪郭になる可能性があるため、骨の厚みや形状、左右差、さらには軟部組織の変化も考慮しながら、自然な曲線を描くようにデザインしていきます。
外側への張り出しが強い場合には、適切な範囲で骨を調整することで、顔幅を抑え、より洗練された印象へと導くことが可能です。また、下顎全体のバランスによっては、Vライン形成やオトガイ形成術と組み合わせることで、フェイスラインの連続性を高め、より完成度の高い輪郭を目指すことができます。
エラ形成は、輪郭の印象を大きく変える可能性がある治療である一方、変化の出し方を誤ると不自然さにつながる繊細な領域でもあります。当院では、骨格だけでなく、術後の軟部組織の動きや全体の調和を踏まえたうえで、自然で違和感のない仕上がりを重視した治療を行っています。
その様な方は、手術によるエラ形成とその後のボトックス注射で咬筋を痩せさせるなどの併用が望ましいです。咬筋が発達している方に対してボトックス注射も行っていますので、一度ご相談ください。
輪郭手術では、CTを用いた骨格及び皮膚や筋肉。脂肪の形態を確認し、さらにベクトラを用いた3次元シミュレーションを実施いたします。
この施術では、下顎の骨の中を通っている下歯槽神経の位置によって様々な制約がある場合がありますので、CTでその点を確認しながら、その上で顔全体のバランスを見て施術プランの提案をさせていただきます。
手術に同意を頂けましたら、より安全に施術を実施するため、その方の実際のCTから3次元の立体モデルを作成します。シミュレーション及び3次元立体モデル作成費用分を施術費用の一部として先にお支払いいただきます。
施術はオトガイ形成のみの場合で90分程度、Vラインやエラ形成については3時間程度です。当院では、骨を切る際に、超音波(ピエゾサージャリー)と通常の電動のものを併用しており、より安全に、出血量も少なく施術を受けていただけます。
下顎枝前縁〜下顎口腔前庭の切開(口の中の唇の裏側あたり)で行いますので、外に傷を作ることはありません。
オトガイ形成は、プレートを使用することはほとんどですので、体内に基本的にはチタンプレートが入ることになります。吸収性プレート使用を希望される際には、材料費の点から追加で料金をいただくことになりますが、対応可能です。またプレートはいずれにしても異物となりますので、プレートの感染が疑われた場合には入れ替える必要性がある場合もあります。チタンプレートについては、MRI撮影が問題ないものになっておりますので、その点はご安心ください。
術後1週間は強い腫れが出ますが、その後徐々に改善していきます。また、神経の近くで骨を切ることが多いため、術後最初は少し感覚が鈍く(熱い、痛いなど)感じることがありますが、ほとんどが数ヶ月〜半年ほどで改善していきます。
口の中の傷は吸収糸で縫合しますので、抜糸は不要ですが、自然に取れるまで数ヶ月かかる場合もあり、違和感が強い場合は抜糸します。